インフラストラクチャーモードとは? その概要や設定方法について解説

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インフラストラクチャーモードとは無線LANの接続形態であり、社内ネットワークにおいて一般的な通信方法です。ネットワーク構築に役立つ、インフラストラクチャーモードの分類や、インフラストラクチャーモードで端末を接続する方法、設定のメリットについてわかりやすく解説します。 

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インフラストラクチャーモードとは

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この前、先輩たちが「インフラストラクチャーモード」について話をしていて、話についていけませんでした。インフラストラクチャーモードについて教えて頂けますでしょうか? 

インフラストラクチャーモードについてね。了解。まずは無線LANのネットワークの仕組みについて復習しようか。 

デバイスを無線LANインタフェースで無線LANにつないで、アクセスポイント経由でデータのやりとりをする。こんな感じでしょうか。 

そうね。その無線LANアクセスポイント経由で通信するネットワーク構成のことを「インフラストラクチャーモード」と言うの。 

インフラストラクチャーモードで送信するMACアドレス 

インフラストラクチャーモードの意味についてはなんとなく理解できました。 

もう少し詳しく説明すると、無線LANの規格は「IEEE802.11と言うの。この規格については「そういうものだ」と思ってもらって大丈夫よ。データリンク層を流れるパケットのことをフレームというのだけれど、データリンク層というのは覚えている? 

ケーブルによって物理的に繋がれた機器の間でデータを受け渡す層」ですよね。 

▶「ブロードキャストフレームの基礎知識~ネットワーク通信を理解する」

その通り。そして、IEEE802.11のフレーム構造にはMACアドレスという機器固有の番号のフィールド(要素)4あり、インフラストラクチャーモードでは送信元のデバイスからアクセスポイントの間、アクセスポイントから宛先のデバイスとの間とで、フィールドにセットされるアドレスが異なっているの。 

これも「そういうもの」と覚えたほうが良いですね…。

 

とりあえずそうなっていると覚えてね。送信元デバイスからアクセスポイントまでのフレームでは、1つ目のフィールドにアクセスポイントの識別子(他と区別するための名前)2つ目のフィールドに送信元デバイスのMACアドレス、3つ目のフィールドには宛先デバイスのMACアドレスがセットされ、4つ目のフィールドには何もセットされないの。

難しいですが、そういう仕組みだと覚えます!

 

一方で、アクセスポイントから宛先デバイスまでのフレームでは、1つ目のフィールドに宛先デバイスのMACアドレス、2つ目のフィールドにアクセスポイントの識別子、3つ目のフィールドに送信元デバイスのMACアドレスがセットされ、同様に4つ目のフィールドには何もセットされていないわ。

WDSモード・アドホックモード

ネットワークを延伸するためにアクセスポイント同士で通信する「WDS(Wireless Distribution System)モード」という無線LANのネットワーク構成があるの。これはインフラストラクチャーモードの拡張にあたるわね。WDSモードはアクセスポイント同士の11の接続をするため、機器同士をつなぐ線が網の目のように張り巡らされている形態のネットワークのことである「メッシュ構成」とは異なるわ。 

WDSは「1対1」と…(メモメモ) 

また、インフラストラクチャーモードの他に、無線LANクライアント同士が直接通信する「アドホックモード」というものもあるわ。ただ、インフラストラクチャーモードが使用される場合が一般的ね。 
▶アドホックモードとは? その概要や仕組みについて解説

BSS(Basic Service Set)とESS(Extended Service Set)

インフラストラクチャーモードは「BSS(Basic Service Set)」、「ESS(Extended Service Set)」の2種類があるの。BSSは、1つのアクセスポイントとその電波内にある複数の無線LANクライアントで構成されるネットワーク。48ビットの数値で構成されるBSSの識別子は「BSS-ID」と呼ばれていて、基本的にアクセスポイントのMACアドレスと同じなの。 

ビットは情報量を表す単位ですよね。2進数で示されるものだったような…。 

そう。一方、ESSは複数のBSSで構成されるネットワークを指すわ。最大32文字までの英数字で設定するESSの識別子は「ESS-ID」と呼ばれていてつまりはWi-Fiのネットワーク名である「SSID」の一種ね。ESS-IDを一致させると、無線ネットワークグループが構成できるの。ESS-IDで構成されたネットワークの下では、無線LANクライアントが移動した場所に応じて、自動でESS内の別のアクセスポイントを接続先にする「ローミング」という機能が使用できるわ。 

SSIDは聞いたことがあります。なるほど、そういう仕組みなのですね。 

インフラストラクチャーモードの設定方法

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インフラストラクチャーモーとは何か理解できました。では実際にインフラストラクチャーモードで接続するどのように進めれば良いのでしょうか? 

インフラストラクチャーモードで接続したい場合、まずはアクセスポイントの設置場所が重要ね。障害物や遮る物がない棚の上に設置し、干渉する電波を発する家電製品の付近や、電波を反射する窓際、電波を吸収する水回り付近を避けるようにしてね。中規模以上のオフィスなどに設置する場合や、アクセスポイントの機種によっては天井に設置することもあるわ。 

まずは設置する場所が大事ということですね。

次にアクセスポイントのSSIDを選択して、デバイスを無線LANに接続して、アクセスポイントのインフラストラクチャーモードを有効にするの。初期設定で有効になっている場合もあるから、確認が必要。また、パスワードを入力せずに無線LANに接続できる仕組みWPS(Wi-Fi Protected Setup)と言うのだけれど、これに対応するアクセスポイントであれば、接続設定を自動で行えるわ。 

インフラストラクチャーモードのメリット

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インフラストラクチャーモードで接続すると、どのような恩恵を受けられるのでしょうか? 

アクセスポイントや無線LANに対応した周辺機器を取りそろえる必要があるけれど、インフラストラクチャーモードだと複雑な設定を必要としないさっき説明した通り、ローミング機能を使えば場所を移動してもスムーズに接続ができるの。

簡単に接続できるのがメリットということですね。 

また、複数の機器と同時にやり取りすることもできるわ機器同士の通信を行っていてもインターネット利用ができるの。さらに、インフラストラクチャーモードは通信速度も比較的速いとされていて、通信の効率性を高められるわ。 

インフラストラクチャーモードでデバイス連携をスムーズにする

社内のネットワーク構成として一般的なインフラストラクチャーモード。接続方法の把握だけでなく、概要も理解すると、無線LANネットワークの管理が容易になります。一方で、インフラストラクチャーモードによって構成されるネットワークの質には、適切なネットワーク製品の選択が関わります。企業の規模、デバイスの使用状況を考慮した選択が必要です。 

 

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