バーストトラフィックとは?原因と対策、QoS機能についても解説!

バーストトラフィックとは?原因と対策、QoS機能についても解説!

チャットツールやビデオ会議などの導入やテレワークの普及が進み、社内のネットワーク上には大量の情報が流れています。その結果、「バーストトラフィック」と呼ばれる現象が発生し、ネットワークの遅延などが発生してしまいます。通信環境の安定化とトラブルへの迅速な対応を実施するため、バーストトラフィックの原因と対策を知り、ネットワークシステムを見直してみましょう。

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うちの会社もそうですが、チャットツールにビデオ会議など、社内でたくさんのデータをやりとりしているじゃないですか。

確かに、会社のネットワーク上には大量の情報量、つまりトラフィックが流れているわね。会社に限らず、世の中にはたくさんのトラフィックが行き来しているわ。

たくさんのトラフィックが流れると、何か影響が出ないのですか?

大量のトラフィックが原因で、ネットワークの遅延やトラブルが起こる場合があるわ。それを「バーストトラフィック」と言うの。

そのバーストトラフィックについて詳しく教えてください!

バーストトラフィックとは

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バーストトラフィックは、瞬間的に大量のトラフィックがネットワーク上に発生する現象よ。また、サーバーに短期間で大量に処理要求が届く現象もバーストトラフィックね。

バーストトラフィックが起こると、アクセスが集中して通信速度が下がりそうですね。

その通り! いわゆる「輻輳」が起きるのよ。加えてバーストトラフィックはサーバーやネットワーク機器を「過負荷」にしてしまうから、ネットワークの性能が落ちるわ。最悪の場合、インターネットを使った業務システムや顧客に提供するシステムが停止してしまう、ネットワーク障害も起きてしまう可能性もあるの。

バーストトラフィックに似た概念

バーストトラフィックと輻輳は違うのですか?

バーストトラフィックは「大量のトラフィック増加」ね。一方の輻輳は「大量のトラフィックが混雑している様子」よ。
▶ネットワークの輻輳とは?道路交通に例えながら基礎を理解

微妙にニュアンスが違うのですね。

急激なアクセス増加を「スパイクアクセス」と言うのだけれど、これとバーストトラフィックも混同しやすいわね。あくまでもバーストトラフィックは、アクセス増加によって大量に生じた処理要求よ。

バーストトラフィックの原因

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バーストトラフィックはどのように起こるのですか?

以下のような原因で起こるわ。

ユーザーの集中

まずは多くのユーザーが1つのネットワークに集中した時ね。この時、バーストトラフィックが発生するわ。また、場所やデバイスに関わらず利用できるクラウドサービスも、アクセスが集中してバーストトラフィックが起こりやすいわね。

ネットワークに集中する時というのは、具体的にはどのような場面ですか?

身近な例だと、新年の挨拶や災害時の安否確認など、メッセージを一斉に送受信する時ね。社内システムだと、ファイルを大量にアップデートした時に起こりえるわね。

大容量データの送信

容量が大きいデータの送受信の時にも、バーストトラフィックは起こるのよ。

最近は特に高画質な写真や動画が多いですからね。

そうね。大容量データでのやりとりが増えたことで、トラフィックも増加してバーストトラフィックが引き起こるわ。

不適切なシステム構成

トラフィックの集中に対応できないネットワークシステムの構成も、バーストトラフィックの一因となるわ。

具体的にはどのような場合ですか?

例えば、ネットワーク機器が古いと、増加する情報量に性能が耐えきれない場合があるわね。またサーバーが一斉にデータを発信するように設定されていると、バーストトラフィックが発生することもあるの。

バーストトラフィックの対策

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バーストトラフィックが起こると、業務や提供しているサービスに大きな影響が出そうですね。どうすればバーストトラフィックが起こらないようにできるのですか?

いくつか対応策があるわ。

ネットワークの利用方法を見直す

まずは、トラフィックを集中させない対策が重要ね。社内の平均トラフィック量や最大トラフィック量といった通信状況を常に把握できるようにして、トラフィックが集中する時間帯の利用を避けてもらうとか、大容量のデータを一斉アップロードしないように社員に周知すれば、バーストトラフィックは回避できるわ。

常に監視してトラフィックを分散させれば良いのですね。

ネットワークのシステムや機器の設定を見直す

サーバーを管理するデータセンターのシステムを見直して、データを一斉通信する設定になっていないか確認するのも手ね。そしてシステムに合った処理能力のネットワーク機器を利用しているかを確認すると良いわ。一定時間に処理できるデータ量を表す「スループット」や、どのくらい同時に接続できるかを表す「セッション数」などがネットワーク機器の処理能力を表す目安になるの。

ネットワーク機器の処理能力の確認が大事ということですね。

ネットワークへの接続は「PPPoE方式」ではなく、「IPoE方式」を採用すると良いわ。

ピーピーピー?

PPPoE方式というのは、必ず「ネットワーク終端装置」というものを経由する通信方式ね。そのため、通信量が増加するとトラフィックが集中してしまうわ。一方のIPoE方式は、このネットワーク終端装置を経由しないから、トラフィックが集中せず、バーストトラフィックも起こりにくいの。

いろいろな通信方式があるのですね。

また「QoS」も有効ね。QoSは、データを通す順番や量をコントロールし、通信に遅延を生じさせない技術よ。ルーターやスイッチといったネットワーク機器に備わっているわ。

QoSという機能もあるのですね。勉強になります。

QoSの機能は「優先制御」と「帯域制御」が代表的ね。優先制御は優先順位が高いデータから送り出す手法で、重要なシステムの通信を安定化できるわ。一方、帯域制御は特定の通信が利用する帯域幅を確保する手法で、帯域の占有を防げるの。

今回もいろいろ新しい言葉が出てきましたね。ちゃんと復習しないと!
▶帯域制御とは?基本とその重要性や機能を解説

ネットワーク機器を見直して、バーストトラフィック対策をしよう

バーストトラフィックの対策では迅速な対応が求められるため、対策すべき項目の把握が重要です。原因を調査し、ネットワークシステムに問題があると考えられる場合は、社内でご利用のネットワーク機器を見直してみてください。社内のトラフィック量に耐え得る性能であるかどうか確認してみましょう。

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