株式会社ワークデザインテクノロジーズ様 Wi-Fi環境を劇的に変えるHPE Networking Instant On 低コストかつ設置や運用の手間も大幅に削減

ソリューション

HPE Networking Instant On アクセスポイントシリーズ 

課題

・多人数でのビデオ会議や動画配信が多い環境では映像が乱れやすい 

・温度や粉塵など条件の厳しい環境では高コストな屋外用APしか選択肢がない 

・複数台のAPを設置する際は最小ビットレート値の設定など適切なチューニング作業が必要 

効果

・同時接続数が増えても映像が乱れない安定したネットワークを実現 

・ローコストかつ高性能な屋外用APで大幅なコストダウンが可能に 

・「Client Match™」機能でAP設置時のチューニング作業も不要 

株式会社ワークデザインテクノロジーズは、はたらく人々を幸せに。というパーパス(存在意義)のもと、3つの事業(ブランディング、データソリューション、プレイスソリューション)を通してはたらくをデザインするワークデザインを提供する株式会社ヴィスのグループ会社として、20224月に設立された。  

現在は、「WORK DESIGN PLATFORM」の企画・開発や、コンサルティング業務やICTソリューション業務を担っており、テクノロジーの力ではたらく人々への価値を提供している。 

 

同社がHPEの販売パートナーとして「HPE Networking Instant On」製品を取り扱うようになったのは、20234月のこと。その出会いと経緯について、最高情報責任者 CIOの島田祐二氏は次のように語る。 

 

HPE Networking Instant On製品の存在を知ったのは、HPEさんのイベントに招待していただいた時のことです。ネットワーク機器のイベントやセミナーでは実機に触れられる機会が少ないのですが、そこでアクセスポイント(以下、AP)のデモ機を触らせてもらった際、リーズナブルな価格にもかかわらず圧倒的なパフォーマンスの高さに驚愕しました」 

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株式会社ワークデザインテクノロジーズ 

最高情報責任者 CIO 島田祐二氏

 

島田氏はイベント後に社内での検証を実施。同価格帯の製品と比べてパケットの遅延がなく、揺らぎを示すジッターの数値も前例がないほど低い、言い換えるとネットワークの安定性が極めて高いことが実証された。このジッター値は、特にビデオ会議や動画配信などを行う際に影響が出やすい。いくら高性能なカメラを用いても、ジッター値が高いネットワーク環境下では、相手に伝わる映像がぼやけたりコマ落ちしたりといった現象が発生しやすくなってしまう 

 

「ジッター値による映像の違いは、一般の方が見比べても体感できるレベルです。検証結果を見て、HPE Networking Instant Onは絶対に弊社で取り扱うべき製品だと直感しました。同価格帯の製品に対するアドバンテージだけでなく、環境によっては他社製のハイエンド製品をも凌駕する機能とパフォーマンスを備えており、ネットワーク業界に革命を起こす存在だと感じたのです」(島田氏) 

高速かつ安定したAP製品に加えてSW製品も抜群のコストメリットを発揮

株式会社ワークデザインテクノロジーズの顧客は、スタートアップから中小企業、中堅企業まで幅広いが、HPE Networking Instant Onのメインターゲットは1拠点あたり200名程度の規模が多いそうだ。 

 

APのラインアップで特にお勧めすることが多いのは『HPE Networking Instant On AP25アクセス・ポイント』です。この製品は低コストでありながら、同時接続数が増えても安定度合いがまったく違います。また、同価格帯の他社製品は大半が1GbE Base-Tアップリンクなのですが、最近はネットワーク回線に10G Base-Tを採用されるお客さまは少ないです。その点、AP252.5GbE Base-Tアップリンクで接続が可能なため、速度的にも自信を持っておすすめできます」(島田氏) 

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さらに島田氏はHPE Networking Instant Onシリーズについて、APだけでなくスイッチ(以下、SW)製品も高く評価している。 

 

「冗長構成でネットワークを構築する場合、ONUOptical Network Unit:光回線終端装置)から2台のルータを分岐するようにSWを入れることでバックアップ回線との自動切換えを行いますが、その際にHPE Networking Instant OnSW製品が抜群のコストメリットを発揮してくれます。『HPE Networking Instant On 1960 12XGT 4SFP+ スイッチ(JL805A#ACF)』などは、特にハイエンドルータとの相性が素晴らしいですね。複数のSWを連携し論理的に1台のSWとして動作させる『スタック機能』搭載の他社製品は高価なことが多いのに対して、こちらは20万円程度で導入が可能です。そのほか低価格帯の『HPE Networking Instant On 1430 スイッチ・シリーズ』は、複数のSWで大規模な島型レイアウトを構築するような案件で重宝しています。出会った当初こそAPの性能に目を奪われましたが、SWのコストパフォーマンスも別格で、実際にかなりのお客さまに導入いただいています」(島田氏) 

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冗長構成で採用されている「HPE Networking Instant On 1960 12XGT 4SFP+ スイッチ(JL805A#ACF)」 
株式会社ナハト https://nahato.co.jp/ 

他社製品で約1500万円もの案件が1工場あたりわずか200~300万円で実現

続いて島田氏は、実際にHPE Networking Instant Onを採用した企業の導入事例について紹介してくれた。 

 

ある食品加工工場では従来、紙の書類ベースで生産管理を行っていたが、生産現場のクリーンルームと事務所の往復だけで1520分もの時間がかかっていた。そこで、生産ライン上に設置したiPadと業務アプリを用いた管理に変更する計画を立てたそうだ。しかし、生産ラインは電気釜が発する高熱に加えて、食品加工時に発生する粉塵の影響などもあり、一般的な屋内用のAPでは動作保証温度や耐久性の面で問題が生じてくる。実際、従来のAPはこうした過酷なエリアを避ける位置に取り付けられており、結果としてWi-Fi環境が生産エリアをカバーしきれていない状況だった。そこで株式会社ワークデザインテクノロジーズに、Wi-Fi環境の改善依頼があったそうだ。 

 

「生産エリアをすべてカバーするためには、複数台の屋外用APを設置する必要がありますが、他社製の場合1台あたり1020万円とかなり高額です。それに対してHPE Networking Instant On5万円以下と、圧倒的なコストパフォーマンスを発揮してくれます。加えて、工場と離れた本社から状況確認を行うにはクラウド管理機能が必須であり、コストと性能の両面で最適な選択でした」(島田氏) 

 

こうして食品工場では、APPoE SWなど約18台のHPE Networking Instant On製品を導入。他社製品だと約1500万円もの予算が必要になるところ、1工場あたりわずか200300万円で抑えられた。 

Client Match™やクラウド管理など設置・運用の面でも魅力的な機能群

また、HPE Networking Instant OnAPは、設置の容易さも特筆すべき点だという。 

 

「一般的に複数台のAPを設置すると、クライアント端末が移動しても遠くのAPとの接続が切れないため、AP側で細かく最小ビットレート値を設定して適切なAPへつなぎ変えるチューニング作業が必要になります。しかしHPE Networking Instant Onは、『Client Match™』機能のおかげでこうした作業が一切不要で、ここまで手離れが良い製品はほかにありません」(島田氏) 

 

Client Match™は、AP側でクライアント端末の受信強度を監視し、閾値を下回ると自動的にそのAPとの接続を切断。より最適なAPに再接続する機能のこと。前述の食品加工工場でも、工場内に電波を張り巡らせてすぐに、広大な建屋の端から端、さらに別棟の事務所まで、高品質なビデオ通話を維持したまま移動することができたそうだ。 

 

さらに島田氏は、クラウド管理機能についても高く評価しており、「食品加工工場のように、APの設置場所と管理部門の距離が離れているケースは少なくありません。こうした現場においては、各APの状況をクラウド上からリアルタイムに確認・管理できる機能が重要です。日々のモニタリングはもちろん、アラート設定によってAPの異常にすぐ気づけるため、現場からのトラブル発生報告を受けて動き出すよりも迅速な対応が可能になります」と語る。 

 

また機能の充実度に関しても、「クラウド管理機能が永年無料で使えるという点だけでいえば、同価格帯の製品でもいくつか存在します。しかしその多くは、Webブラウザとスマートフォン用アプリで確認・設定できる機能に差があるため、たとえばアプリで通知を受け取っても設定変更を行うにはPCからのログインが必要、といった手間が生じるのです。その点、HPE Networking Instant Onの場合はWebブラウザとアプリで機能差がないので、管理者側にとって利便性が非常に高いといえます」と続けた。 

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APの状況をクラウド上からリアルタイムに確認・管理できる 

Wi-Fi 6E対応製品のラインアップ拡充にも期待

株式会社ワークデザインテクノロジーズでは、経営戦略のひとつとしてデータドリブンなファシリティマネジメントを実施することで、最適なコスト投資や新たな価値を生むワークスタイルの提案を実現している。ネットワークについても単純に環境を構築するのではなく、まずは顧客が抱えるWi-Fiの問題点を独自のソリューションで可視化し、機器の入れ替えなどによる改善施策前後の比較をわかりやすく提示するなど、定量的なデータ活用を通じて最適な「はたらき方」の提案を行っている。こうした提案の選択肢を広げる上で、HPE Networking Instant Onが大きな役割を果たしているそうだ。 

 

最後に島田氏は、「弊社ではこれまで、各社が提供するWi-Fi 6E対応製品を販売してきましたが、まだ技術的な制限があるものが多いといえます。現在の5GHz帯と同じくらい制限のない製品が出れば、お客さまへ積極的におすすめしていきたいですね。HPE Networking Instant Onシリーズでも、Wi-Fi 6E対応製品のラインアップ拡充に期待しています」と、HPE Networking Instant Onに対する想いを語ってくれた。 

ユーザー概要

 

 

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株式会社ワークデザインテクノロジーズ様 
未来の「はたらく」を創造するというビジョンの下、ワークデザイン」を事業として、戦略コンサルティングおよび通信・インフラ環境コンサルティングを提供。

20246月現在、データ分析・機械学習に関する事業の構築も行っている。 
https://wdt.co.jp/

105-7317 

東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング17F 



ソリューション

・Aruba Instant On シリーズ

 

課題

・顧客への機器納品前のキッティング作業に労力と時間がかかる
・マルチテナントのデバイスのクラウド上での統合管理ができない、または有償サブスクリプションが必
要なためコストが上昇する
・端末移動時のローミング時に接続が不安定になる
・シングルチャネル方式のローミングではパフォーマンスが低下する

 

 

効果
・設定作業のほとんどが自動化されているため納品前のキッティングが不要になり、現場での設定も容易に
・クラウド上のWebポータルによるネットワーク運用管理が無償で利用可能になり、保守対応などが迅速に
・端末移動時のローミングは各ネットワークに存在する仮想コントローラにより自動調整されるため安定化
・端末の利用帯域が設定可能なためパフォーマンス低下が起きない
・低コストのAP(アクセスポイント)でも安定稼働が可能に

兵庫県宝塚市に本社を置く旭通信株式会社は、法人向けのネットワーク関連機器販売・工事・保守サービスを行う企業だ。同社が特に得意としているのが病院や工場、物流倉庫など広い敷地を有する企業・組織の通信環境構築と維持である。広い敷地面積に加え、いくつものフロア・作業場などを カバーし、多数の接続デバイスが混在する環境のなかで高品質な情報通信を可能にしている。加えて、セキュリティ面で 一般のオフィスネットワーク以上の厳密さを求める多数の企業・組織にも同社のソリューションが採用されてきた。 近年は老朽化した有線 LAN インフラを再構築したい顧客ニーズに応え、無線 LAN を活用した通信環境構築のため の最適ソリューションを提案、実装している。

有線LANの代替となるのは長期維持・管理に適した無線LAN

ネットワーク利用顧客のなかには、従来から利用してきた有線LAN設備の老朽化と維持・管理コストの高騰を大きな課題としているケースが多い。有線LANは一度敷設するとレイアウト変更が難しく、フロアレイアウトの変更や新規の作業場・病室の増改築などの際にはLAN回線のための大規模工事が必要になる場合がある。人や搬送機器などが往来する床面を避けたり、人の作業を邪魔しない場所を選んだりなど慎重なレイアウト設計が必要だ。また、あらゆる業務においてスマートフォンやタブレットの利用機会が急増しており、そもそも有線LANへの接続ポートをもたない端末も増加している。

「有線LANを引き続き利用するところは利用し、一部を無線LANに置き換えあるいは新設して、通信インフラを無線化し有線LANの維持・管理コストを削減していくことが、お客様の主要なニーズとなっています」と語るのは、旭通信株式会社の代表取締役・永野隼人氏。

Asahitushin_01旭通信株式会社
代表取締役 永野 隼人氏

無線LANをインフラとして導入し、有線LANから移行していくことで、フロアレイアウトが変更されても屋内配線やフロアスイッチ、ハブなどの機器レイアウトを大きく変更する必要がなくなり、タブレットなどのデバイスや多様な無線LAN対応機器を簡単に導入することが可能になる。特にLANを分岐するハブ設置の必要がなくなるため、AP(アクセスポイント)がその役割を代替することでネットワーク構成要素を削減でき、管理対象を少なくできる可能性が高い。また端末からAP間の通信に強力な認証技術と暗号化技術が利用できるため、LAN接続権限のない端末の不正な接続を最初から排除し、セキュリティの向上も期待できる。さらには将来のユーザー端末の増加・多様化・多端末の同時接続にも対応できることから、無線LANは端末数が多くなればなるほど有効な選択肢となっている。

ローミングトラブルや自律型無線 LAN AP の設定に工数を要することも課題だった

無線LAN導入は一般的な事務を行うオフィスではそれほど難易度が高くないが、同社が主な顧客とする病院や工場、物流倉庫においては作業環境が多様で複雑な場合が多い。例えば階を越えた通信、ラックやロッカーをはじめとする多くの電波遮蔽物、電波を通しにくい特殊な設備、さらに同じ周波数帯を使う医療機器や生産機器・計測機器などが混在する環境で、できるだけ広い敷地範囲を十分な通信品質でカバーする必要がある。これには豊富な経験とノウハウをベースとした無線LANAPの適切な配置が重要だ。 フロアレイアウトと各エリア電波状況を調査し、適切な数のAPを最適な場所に設置、フロアスイッチとAP間を結ぶ通信路を設計、維持・管理していく必要があるのだが、それを最も効率的に設計・施工し、適時のメンテナンスを実行できる状態にするのが同社の無線LAN領域の重要ミッションです。

「無線LAN導入において問題になりがちなのは、移動しながらの通信に際するローミングトラブルと、運用管理の難しさです」と永野氏は言う。

移動しながらの無線LAN利用では、特定のAPと接続している端末が滞在していた場所から移動すると、直前まで接続していたAPとの通信を維持しようとする現象が起きがちだ。すると距離に従い電波強度が弱くなるAPとの接続が続くためパフォーマンスが低下したり、通信が途切れて再接続が必要になったりする事態が起きる。これを防ぐための対策を無線LANベンダー各社が提供してはいるのだが、ベンダーによっては問題が生じることがあったという。

「病院では電子カルテを多用しているので、PCを載せたカートと共にスタッフが病室・病床間を絶えず移動します。そこで通信が不安定になると業務が滞ってしまうんです。これを防ぐためにシングルチャンネル方式でローミングをスムーズにする技術を用いた製品を検討したことがありますが、現実的には通信速度が低下してしまう結果になりました。これはシングルチャンネルで動作をしているAP同士が、お互いに干渉を避けようとしてAPの利用ができる帯域を制限し、ユーザーのスループットに影響するもので、これは顧客の用途にはそぐわない場合があると感じました」(永野氏)

また、運用管理に関してはネットワーク障害やパフォーマンス低下の実態を適時に把握可能にするモニター機能とその可視化機能が重要になるが、さまざまなベンダーのAPが混在する状態では全体への目配りや障害箇所の切り分けが難しくなってしまう。同社の場合は顧客のネットワーク環境を常時監視して障害があれば即座に対応できる体制を確保しているのだが、管理ツールが顧客内のみで運用されている環境では迅速な障害発見・切り分け、一時対応が難しい場合もある。
「いわゆる自律型APは、納品前にAP個々の電波出力強度のチューニングやチャンネル設計に基づいた適切な割り振りが必要になり、その工数が問題です。また、現場の電波状況や通信品質をモニターして最適にチューニングしていくにもAP個別の設定変更が必要になり、現場の通信環境変化に迅速に追随していくことが難しくなります」(永野氏)

クラウドによるネットワーク統合管理が可能なAruba Instant On シリーズを検証

さまざまな無線 LAN を含むネットワーク構築の経験をもとにして、各ベンダー製品の比較検証を行った結果、現在同社は Aruba Instant On シリーズの顧客導入を積極的に進めている。その理由を永野氏は次のように語った。

「Aruba Instant On シリーズを評価した最大のポイントは、多数の無線LAN APの電波強度や最適チャンネルの設定、ローミングの調整などが自動化できる統合的な運用管理機能が、クラウド上の Web ポータルで利用できるところです。使いやすいインターフェースの管理画面で AP の稼働状況把握や可視化、設定変更や障害発見なども可能になります。多くのお客様のネットワーク管理サービスを行っている弊社にとっては、マルチテナントの無線ネットワーク環境をクラウド上で管理できる仕組みは大変好都合です。他社製品にもクラウドによる管理が可能なサービスがありますが、有償のサブスクリプションになっているため、お客様に提案しにくい事情があります。しかし Aruba Instant On シリーズの場合は、クラウドによるマルチテナントの運用管理が無償で可能です。これはお客様にとっても大きなメリットだと思います。弊社でお客様ネットワークの障害を早期発見でき、お客様への通達や迅速な復旧対応が可能になっています」(永野氏)

また、Aruba Instant On シリーズでは、各ネットワークに存在する仮想コントローラによりAP 間のローミングは適切に切り替えられ、各端末の帯域使用量の設定も可能なため、パフォーマンスが低下することが少ない。
さらに Aruba 製品の特長の 1 つである Smart Mesh(スマート・メッシュ) Wi-Fi によって、AP 同士がお互いに状態を通信し合って役割を分担し、広いエリアで最適なパフォーマンスでの端末間通信をリレー可能となっている。
ケーブルの敷設を最小限にして多数の AP が稼働するネットワークが簡単に構築できるため、一時的にカバーエリアを拡張したいといったニーズにも迅速な対応が可能だ。
こうしたArubaの特長を活用することで、低価格なAP機種であっても安定稼働が可能で、VLAN設定などもほぼ自動化可能で設定の手間がかからないサービスが提供できている。

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Aruba Instant On シリーズ管理画面のイメージ

納品前キッティング業務が不要になり現地での設定作業も省力化

こうして顧客ネットワークへの導入が開始された Aruba Instant On シリーズについて永野氏が特に評価しているのは、ネットワークトラブルの発生前にもデバイスの稼働状況からエラーなどの発見が可能になり、深刻なトラブルに発展する前に対応・対策が可能になった点だ。ネットワーク再構築を依頼された医療機関の顧客からは「院内のスイッチ、AP の管理がクラウド上で可能になる画面を見たのは衝撃でした。各ポートの状況までリアルタイムに把握でき、クライアントの接続状況まで確認でき、欲しい機能が備わっていた」と驚嘆の声も寄せられたという。同時に、同社の業務も変化した。効果を感じている点の1 つが、納品前の AP セットアップなどのキッティング作業が不要になり、現場で設定作業が行えるようになったこと。従来よりも容易になったことに加え、時間短縮とスタッフの労力軽減に役立っている。


現在は PC などのユーザーデバイスのほか、ネットワークカメラを同時導入するケースも多いそう。Wi-Fi 6 対応のカメラと AP によって高画質のカメラ画像が常時収集可能になっていることもその背景にあるが、AP の追加や多数の運用管理が容易になったこともこうした動きを促進しているようだ。ただしもともとのネットワーク運用方法によってはネットワーク構築に多少の困難が伴う場合もある。例えば固定IP 端末の利用が専らで、IP アドレスを割り当てる DHCP サーバーが用意されていない場合や、インターネット経由の通信が遠方の本社のプロキシサーバーに集約している場合などだ。このようなときには、同社のネットワークインフラ専門技術・ノウハウを活用しながら、対応を行っている。

Asahitushin_03Aruba 製品による課題解決について語る永野氏

将来はさらなる拡張機能により新しい収益モデルの実現も視野に

「導入・構築・設定にかかるコストや手間を大きく削減でき、クラウド上で多くのお客様ネットワークの運用管理ができるのが、Aruba Instant On シリーズの長所です。弊社のサポート業務やメンテナンス業務が適切・迅速に提供できるので、お客様もエンドユーザーの方々もメリットを感じておられることと思います」と永野氏。今後は病院への来客や入院患者などの Wi-Fi 利用も視野に入れ、課金可能なシステム構築も考えているという。
「将来的にはさらに多数のデバイスの接続が可能な無線ネットワークの構築や、デバイスのログ管理、認証の強化、決済サービスとの連携などの開発・強化をしていきたいと考えています。それにより無線接続を収益に結びつけるビジネスモデルが実現できるのではないかと思います」(永野氏)

有線ネットワークの更改を起点にした無線 LAN によるインフラ再構築が容易になったことで、IT デバイスの活用領域拡大、エンドユーザーの満足度向上、さらには新しいビジネスモデル構築も視野に入れることにもつながっている。クラウドベースで運用管理を低コストで可能にする Aruba Instant On シリーズは同社の業務改革にも役立っているようだ。

ユーザー概要

logo
旭通信株式会社
法人向けネットワーク関連機器販売・工事・保守サービスを提供。病院や工場、物流倉庫など
広い敷地を有する企業・組織の通信環境構築と維持を行う。
https://www.asahi-tusin.co.jp/
所在地:兵庫県宝塚市高司 2-17-38

 

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