バックホールについて機能やメリットを解説 Wi-Fi環境を改善する方法

バックホールについて機能やメリットを解説 Wi-Fi環境を改善する方法

ネットワーク通信の領域における「バックホール」は、通信インフラや携帯電話回線に関する話題、さらには社内や家庭などのWi-Fi環境についての話題でたびたび登場します。実は、バックホールの意味はそれぞれの分野において異なっているのです。バックホールの種類を紹介しつつ、通信環境を向上する「メッシュWi-Fi」を構成するバックホールにフォーカスをして解説していきます。

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バックホールとは

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またまた質問です! アヤカさん、「バックホール」って何ですか?

例によって良い質問ね。実はバックホールの意味は通信の種類によって様々なので、厳密な定義はないの。でもネットワークの中核と、ユーザーに近い末端をつなぐ回線・ネットワークであるのは共通しているわね。通信の種類によって、どのように意味が異なっているのか説明していくわ。

バックホールの種類

バックホールにも種類があるの。携帯電話回線では「モバイルバックホール」とも呼ばれていて、「無線基地局」と「コアネットワーク」との接続点までを指すの。無線基地局とは、ビルの上や鉄塔などの屋外に設置された、電波を送受信する拠点よ。またコアネットワークは、携帯電話事業者が建物内などで保有する通信装置をまとめたシステムで、「ネットワークセンター」とも呼ばれているわ。

基地局はよく耳にしますね。

そうね。そしてコアネットワークがユーザーにより近いため、基地局が中核、コアネットワークが末端を意味するの。世界ではマイクロ波による固定無線が広く用いられているけれど、今の日本では光ファイバー回線による接続が一般的よ。

通信インフラ業界においては、海外との通信のために海底に敷設された海底ケーブルと、コアネットワークをつなぐ回線がバックホールよ。この場合のコアネットワークは「基幹通信網」や「バックボーン」とも一般的に呼ばれているわ。陸との境である「ビーチマンホール」と海底ケーブルを陸に引き揚げる拠点である「陸揚(りくあげ)局」の間を「フロントホール」と呼び、陸揚局から先にある陸上ネットワークをバックホールと呼ぶ場合もあるわ。

この場合のバックホールも、中核と末端を結んでいるネットワークを意味するのですね。

その通り。そして無線LANネットワークにおける「メッシュWi-Fi」では、親機であるルーターと子機や中継器といったアクセスポイント間をつなぐ中継回線がバックホールと呼ばれるわ。

バックホールと一言で言っても、これだけ定義が分かれているのですね。

そうなの。だから、ここからはメッシュWi-Fiを構成するアクセスポイント間を中継しているバックホールについて説明していくね。

メッシュWi-Fiを構成するバックホール

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さっそくメッシュWi-Fiの概要や、メッシュWi-Fiにおけるバックホールの重要性などを説明するわ。

メッシュWi-Fiとは

メッシュWi-Fiとは、複数設置したアクセスポイントを網目(メッシュ)のように接続し合って、Wi-Fiの届かない死角をなくし、より広範囲に電波を届ける通信形態よ。親機のルーターと複数の「サテライト」と呼ばれる子機で構築するの。

これはWi-Fi接続の時に聞いたことのある言葉ですね。

馴染みがある言葉よね。ルーターとデバイスの間に中継器を設置する接続方法では、中継器の追加の際に「SSID」と呼ばれるネットワーク名をその都度手動で入力する必要があり、ルーターの負担を減らさない場合が一般的ね。

うちのWi-FiSSIDを入れて繋いでいます!

自宅Wi-Fiはそういう使い方よね。一方のメッシュWi-Fiではサテライトルーターが親機と同じSSIDであるため、環境の変化に応じて自動で接続先を変更できるメリットがあるの。また、親機のルーターの負荷の分散や、親機と同程度の通信速度・安定性をWi-Fiが届くエリア全体で構築できるわ。

メッシュWi-Fiは便利ですね!

それだけではなくて、フロアが電波の届きにくい広さや構造の場合や、同時に接続するデバイス数が多い場合も、広範囲に安定して電波を届けられるメッシュWi-Fiのほうが適しているの。また、フロアが鉄筋コンクリート造りや土壁の建造物内である場合や、温水を利用する床暖房などの電波を通しにくい構造物がフロア内に存在する場合は、環境に応じて自動で経路を修正できるメッシュWi-Fiがおすすめね。

メッシュWi-Fiにおけるバックホールの重要性

メッシュWi-Fiにおけるバックホールの重要性も教えてください!

メッシュWi-Fiにおけるバックホールは、前述したようにアクセスポイント間をつなぐネットワークよ。一方でフロントホールは、アクセスポイントと、ユーザーが使用するデバイスをつなぐネットワークを指しているの。

メッシュWi-Fiにもフロントホールとバックホールがあるのですね。

そう。そしてバックホール自体は有線か無線かを選択可能なのだけれど、メッシュWi-Fiにおいては無線接続になっているわ。無線化されたバックホールにより、Wi-Fiエリアを自由自在に拡大でき、ネットワーク接続に問題が生じた場合もアクセスポイントの位置を調節して改善できる場合があるわ。ちなみに、有線ケーブルによって接続するバックホールを「イーサネットバックホール」と呼ぶのよ。

今回もめちゃくちゃ勉強になりました。

通信インフラや携帯電話回線におけるバックホールも同様だけど、ユーザーが通信する際には必ずバックホールを通過するため、バックホールの精度は通信ネットワークに重大な影響を及ぼすの。つまり、バックホールでの通信速度が、メッシュWi-Fiで構成したネットワークの通信速度に関わってくるわ。

そうなると、バックホールが重要になってきますね。

そう。だから子機であるサテライトルーターに接続されたデバイスの通信速度は、バックホール内の通信速度を上回らないのね。そしてバックホールと同じ周波数帯(チャネル)をデバイスが使用してしまうと、バックホールの通信速度を低下させてしまう問題もあるわ。だから、バックホールでは安定した帯域が求められているのね。

安定したバックホールを構築し、Wi-Fi環境を整えよう

バックホールはメッシュWi-Fiにおけるアクセスポイント同士のネットワークであり、Wi-Fi環境下で接続するデバイスの通信速度に直接影響を及ぼします。Wi-Fi環境を強化するにはバックホールの安定性が不可欠であり、性能の高いアクセスポイントの導入によって安定したバックホールの構築が実現可能です。

 

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