ソリューション
・Aruba Instant On シリーズ
課題
・Wi-Fi 接続が切れやすい、速度が低下するなど、“ 安定性 ”に関する顧客からの要望が多かった
・都市部から離れた顧客に対するサポートでは、現地訪問に手間と時間がかかってしまう
・有料ライセンス制のクラウド管理機能では、顧客のランニングコストが増えてしまう
▽
効果
・アクセスポイントに起因する Wi-Fi トラブル発生の連絡がゼロに
・ネットワーク管理やサポートにかかる手間と時間の大幅な削減を実現
・Wi-Fi 環境の安定化と対応スピードの向上で顧客満足度もアップ
2002 年 10 月に創業した株式会社ニコニコテクノサービスは、法人向けにネットワーク関連の機器販売・工事・保守サービスを手掛けているインフラエンジニアリング企業だ。施工実績は、大規模商業施設やサッカースタジアム、ホテル、学校、一般企業、飲食店まで多岐にわたっている。また 2022 年 8 月には、大阪府吹田市にエンジニアの技術向上を目的としたエンジニアセンター「砦」を開設。主に業務向け Wi-Fi やネットワーク設備、ビジネスフォン、映像音響機器、防犯カメラ、AI カメラといった分野に関して、キッティング作業、技術検証や修理、デモ環境、施工技術向上のためのテスト環境、施工指導のための代理店向けスクールなどを実施している。
同社が初めて Aruba 製品と出会ったのは、2008 年頃のことだ。代表取締役の奥野隆平氏は、当時の出来事について以下のように語る。
「複数階層のビルにおいて、どの階でも同じ SSID で Wi-Fiを利用したいというお客様からのご要望がありました。しかし現場の電波状況が悪く、当時取り扱っていたコントローラー非搭載の他社製アクセスポイントでは、同一 SSIDに設定ができても電波干渉の影響やローミングの不具合などで、ネットワークが不安定な状況だったのです。こうした環境下でも安定して動作する製品をインターネット上で探していたところ、巡り合ったのがエンタープライズ向けの Aruba 製品でした。この製品には仮想コントローラーが搭載されており、ビルを丸ごと同一 SSID で、なおかつ安定して Wi-Fi 接続することができました。費用対効果の面でもベストプラクティスで、お客様にも喜んでいただけましたね」
代表取締役
奥野 隆平氏
ニコニコテクノサービスは 2020 年から、HPE の販売パートナーに加盟。ネットワーク機器の販売から工事、保守までをオールインワンで提供するパッケージソリューションにおいて、Aruba Instant On シリーズを活用している。そのきっかけは、製品自体が持つ完成度の高さにあったそうだ。
「弊社では、お客様へ提供する前に必ず社内で利用するのですが、その時に “ すごく良くできている ” と感じました。
ハードウェアとしての完成度はもちろんのこと、クラウド上でネットワークの監視・管理が行えるのが大きいですね。
Aruba Instant On シリーズは不具合がほぼないので、適切な場所に設置工事をするだけで、長期にわたりお客様に安定した Wi-Fi 環境をご提供できます。どうしても製品自体の完成度が低いと、いわゆる “ 手離れが悪い ” 状態になってしまいますが、Aruba Instant On シリーズなら企業としてのリスクを最小限に抑えつつ、導入後のサポートも含めてお客様へ自信を持って提案できます」(奥野氏)
同社のサービス提供範囲は、北海道から沖縄まで日本全国におよんでおり、その中には都市部から離れた工場施設や、山奥にある風光明媚な温泉宿なども含まれている。他社製品の場合、こうしたエリアでトラブルが発生した際には、訪問するまでどうしても時間がかかってしまう。しかし Aruba Instant On シリーズなら、クラウド上で状況把握から原因究明、必要に応じた処置やアドバイスが行えるため、メンテナンスにかかる手間と時間が大幅に削減できるのだ。対応スピードの早さは、顧客満足度の向上にも直結する。
「他社製品でもクラウド上で管理ができるアクセスポイントはあるのですが、その多くが有料のライセンスまたはサブスクリプションを採用しています。しかし中小規模の場合、IT リテラシーがあまり高くなく、そもそもシステム管理の専任担当者がいないだけでなく、毎月のランニングコストを極力抑えたい、そもそも有料ライセンスやサブスクリプションという考え方自体がない、といったお客様の割合が高いのです。その点、Aruba Instant On シリーズの場合はクラウド管理が標準で行えるので、安心してご提案できます」(奥野氏)
ニコニコテクノサービスに寄せられるネットワーク関連の課題は、Wi-Fi 接続が切れやすい、速度が低下するといった “ 安定性 ” に関する内容が多い。また、専任担当者がいないため、トラブルが発生した際に相談できる相手がほしいという要望もあるそうだ。こうした顧客に対して、トラブル発生時の対応だけでなく、些細な相談も含めた総合窓口になりたい、というのが同社のスタンスとなっている。ただ、当然それらに対応できるリソースも限られてしまうのが実情だ。
そんな同社では、Aruba Instant On シリーズを採用してからトラブル発生の連絡が激減したそうだ。奥野氏は「ビルメンテナンス後にネットワークが不安定になった、といったお問い合わせはあっても、Aruba Instant On シリーズに起因する問題は一切起きていません。たとえば、ゲスト用 Wi-Fi を提供しているホテルや飲食店の場合、不安定だとクレームに直結してしまいます。あるカプセルホテルを経営しているお客様では、深夜に宿泊客から “Wi-Fi がつながらない ” というクレームが多く、従業員が辞めてしまう事態にまで発展したそうです。そこで弊社が Aruba Instant On シリーズを導入したところ、それ以降のクレーム件数がゼロになったと喜びの声をいただいております」
と語る。※ 2023 年 4 月現在
またある企業からは、テレワーク環境を強化するべく、従業員宅のネットワーク環境を改善できないかという相談があったそうだ。設置場所が個人宅となるためプライバシーを考慮し、同社では設定済みの機器を送付。クラウド上で接続状態が確認できる Aruba Instant On シリーズの強みを活かし、課題解決に成功したという。さらに、企業の役員が住んでいるタワーマンションの Wi-Fi 環境が良くないという相談を受け、Aruba Instant On AP11D を複数台設置し解決したこともあるそうだ。
そのほか大規模な商業施設などでは、クラウド上から管理できる利点を活かし、アクセスポイントの定期的な再起動を行うケースもあるという。
「アクセスポイントの設置台数が多いということは、必然的に利用者が多かったり、カバーエリアが広いといった場所になります。Aruba Instant On シリーズ自体に不具合の心配はないのですが、万が一トラブルが発生した際の影響が大きいことに加えて、これまでお客様で “Wi-Fi 接続にトラブルが発生したらアクセスポイントを再起動 ” という習慣がついているため、念のため 1 ヶ月に 1 回くらいは再起動しておきたい、といった感じですね。こうした環境でも、クラウド上で再起動が行える Aruba Instant On シリーズは大変便利です。お客様へ再起動の日時をお伝えすると同時に、もしトラブルが発生しても迅速に対応できるよう、翌営業日に弊社が動ける体制を整えています」(奥野氏)
最後に奥野氏は、「Aruba Instant On シリーズは、ネットワーク構築における信頼性や安定性、そして管理の容易さなど、極めて完成度の高い製品です。今後は施工業者など横のつながりを拡大しつつ、お客様にとっては頼れるネットワーク関連の総合窓口として、その魅力をより多くの方々に知っていただけたらと思います」と、その熱い想いを語ってくれた。
「IT インフラから企業活動を促進させる」というミッションを掲げ、構築や保守を軸にネットワーク関連の総合窓口を目指し続けているニコニコテクノサービス。Aruba 製品は、導入企業に対して安定した通信環境を提供するだけでなく、同社のようなインフラエンジニアリング企業にとっても、顧客の不安解消と満足度の向上に貢献してくれる優れた製品といえそうだ。
株式会社ニコニコテクノサービス様
大規模商業施設やホテル、学校、一般企業、飲食店など、各種法人向けにネットワーク関連の機器販売・工事・保
守サービスを提供。エンジニアセンター「砦」では、エンジニアの技術向上を目的としたトレーニングやスクール
なども実施している。
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